中小企業DXのキーワード ~XR総合展2021年秋訪問レポート~

Facebookの会社名が「Meta」に変わるとのニュースがでました。

Facebookは単なるSNSの名称に過ぎず、今後インターネットの新しい姿として「メタバース」を目指すということが改名の由来だそうです。

このメタバースとはVR(バーチャルリアリティ)やMR(ミックスドリアリティ)といった技術を組み合わせたインターネットに変わる新しい空間という意味合いで使われています。

そんな中、この10/27~29にかけて、日本のVR・AR・MR企業が集まるXR総合展が幕張メッセで行われました。

私も実際に訪問し、最先端の技術や考え方のアップデートをしてきましたので、得た学びをこのブログで共有したいと思います。


本記事はDX(デジタルトランスフォーメーション)と絡めてお伝えしておりますので、こちらの記事も合わせてご参照ください

XRの3つの使いみち

様々な会社の展示を見て、大きく3つの使い道があるように感じました。

  1. 従業員教育 : ゴーグルを通して、実際の現場にいるかのような感覚で、接客の仕方や、ツールの使い方を覚えることができ、従業員の能力向上につながる
  2. 現場管理 : ゴーグルを通して、工事現場などの現場管理ができる。動画よりも臨場感ある立体的な情報が得られるため、遠隔で複数現場を監督するときの品質管理能力の向上につながる
  3. 顧客体験の創造 : ゴーグルを通じて、遠隔地にある品物などを見ることができる。自動車や建物など、すぐに動かせないもの・動かすとコストがかかるの魅力を体験してもらうことに役立つ

中小企業DXにおける課題と3つのキーワード


中小企業ではXRをはじめとしたDX推進に取り組みたく思っても、予算の都合上で着手できていないことも少なくありません。

いくつかの展示でお話しをうかがっているうちに3つのキーワードが浮かび上がりました。

  1. オフショア開発:海外の技術者を活用することです。アジア地域にはインドをはじめとして高い技術力を持ったエンジニアがたくさんいらっしゃいます。海外のDXエンジニアを日本に仲介する会社も出てきており、日本のエンジニアに依頼する場合の半額程度の予算で対応可能な事例も出てきています
  2. ギルド構想:共通の課題を持つ会社が集まり、DXのための予算を出し合うことです。同じ業界であれば、同じ経営課題を持つことが少なくありません。そのような場合には業界でギルドを組成し、ギルドとして資金を集め、大企業が依頼するようなDXコンサルタントに依頼するケースが出てきています
  3. スマートフォン:DX推進には、データの収集のために新機材を導入することがあります。そのデータ収集の機材をスマートフォンで代用するソリューションも出てきています。今やほとんどの人が持っているスマートフォンを活用することで新機材の導入コストを低減します

残る課題


今回の訪問では中小企業のDXビジョン策定を支援している出展企業には出会えませんでした。

デジタル技術を通じてどのような社会を目指すか、そのためにのようなステップで取り組んでいくかなどは、資金力のある企業向けのサービスがほとんどでした。

DXを成功させるためにはツールの導入だけではなく、ビジョンの構築が不可欠です。中小企業のビジョン構築をサポートできるサービスの登場が期待されます。

中小企業をサポートする立場である、私たちのような税理士や会計事務所としても、中小企業のDXビジョン構築をサポートすることが求められる時代になりつつあります

会計事務所としてのDX取り組み提案


数年前と比べれば、安価にDXの取り組みを始めることができるソリューションが登場していますが、それでもコストがかかることに間違いありません。会計事務所として2つご提案いたします。

まず一つ目は、DXの取り組みを段階的に進めることです。デジタルを通じて作りたい未来像と、現実とのギャップは大きく、そのギャップの大きさから行動がとれなくなることがあります。まずは、取り組みを細分化し、一歩ずつステップをふんで実行していくことが重要です。

2つ目は、毎年DXのための予算を少しずつでも割いていくことです。DXの取り組みを5年など中長期的なステップで構想したら、ステップごとに予算を割り当て、着実に進めていきます。中長期の予算策定を通じて、未来の成長に向けた種まきをすることが重要です

おわりに

今回のXR総合展2021年秋はとても学びの深い会でした。

メインで申し込んだのはXR総合展ですが、隣の会場でデジタル技術を活用した様々な展示が行われており、同じチケットで訪問することもできました。
今後、中小企業でも活用しやすいDXソリューションが登場することを切に願っています。来年もやると思われますので、興味ある方はぜひ訪問してみてください